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2008年01月05日

路肩に咲いていた奇妙な花

路肩に咲いていた奇妙な花

(OLYMPSU SP-550UZ にて撮影)


はいっ!みなさまこんにちは新年一発目の写真は頂いたぜっ!

ということで Han-Zo です。

さて、上の写真の植物ですが、皆様ご存知でしょうか?

この写真は元日に撮ったものなんですが、くたくた、ヘトヘトになりながら

(ところで日本語は疲れたときの表現が多いように感じる・・・気のせい?)

ひーこら ひーこら 自転車を引いて帰宅の路についておりますと、

「私を見て…」と囁く声が聞こえるではありませんか!

ダメだ!私は疲れているし、日が暮れるまでに自分の家に戻らねばならないのだっ!!

と、必死に自分を抑えようとしましたが、

気が付いたら横になって必死に撮影していました。

みなさま気がついているとは思いますがその姿は正にただのヘンタイです。

しかし、撮っている本人は至って真面目です。

もしそれらしい人を見かけたときは暖かな、それはもう暖かな面差しで

五月に吹く爽やかな風のように華麗に無視してあげてください。

間違っても、通報などはしないようお願いします。

しかして、そこにおわしたお方は寄生という一風変わった生活をしていらっしゃる

一年生植物(:一年以内に種子から発芽し、生育し、花を咲かせ、実を結び枯れる草本)

のナンバンギセルさんでした。

ナンバンギセルは

ハマウツボ科(OROBANCHACEAE)という家族(Family)の一員で、

ナンバンギセル属(Aeginetia

ナンバンギセル(Aeginetia indica L.

というIDを現時点では持っている植物です。

分布は日本では北海道から沖縄まで全国でみられるようです。

種小名のindica (インドの) の名前が示すとおり、国外ではインドはもちろん

主に東南アジア辺りに分布しているようです。

通常はススキの根に寄生しますが沖縄ではサトウキビやショウガの

仲間などにも寄生するようです。

開花期は夏から秋となっているのですが、そこは沖縄、亜熱帯気候という

ことでしょうか。私はこの写真を元日に撮影しました。

葉腋(:葉が茎と接続している部分)から長さ15~30cm 程の長い

花柄(:個々の花をつけている枝)を伸ばし先端に淡紫色の花を咲かせます。

ナンバンギセルの名前は南蛮煙管、つまり全体の形がパイプに似ている

ことに由来するようです。

ナンバンギセルは沖縄の方言で、グソーバナ と言うようですが、

バナ は 花 でよいと思うのですが、グソー とはどのような意味なのでしょうか?

調べてみたところ、グソー と言うのはどうやら 後生 つまり、死後の世界という

意味のようです。死後の世界の花、神秘的ですね。

確かに緑色の葉もないし、花だけがいつの間にかニョキッと

出てきていますから昔の人は奇妙に思ったのかもしれませんね。

みなさんはどう思われますか?



Posted by 植物班 at 16:52│Comments(3)
この記事へのコメント
あけましておめでとうございます。

今年も、久米島ホタル館を、よろしくお願いします。
Posted by satou-nsatou-n at 2008年01月06日 15:24
はい!

あけましておめでとうございます。

こちらこそよろしくお願いします!!
Posted by Han-Zo at 2008年01月06日 17:24
はじめまして。

この花を昨日採りまして(日光市にて)名前を知りたく、
検索したところ、
こちらへ繋がりました。

ナンバンギセルさんでしたか。
大変勉強になりました。

有難うございました。
Posted by よしお at 2009年09月03日 10:33
 
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