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2012年08月25日

砂泥の妖精 ツバサ・ゴカイ

どうも栗鼠栗です。
猛烈な台風が近づいていて身動きとれません。真面目にデスクワークしてたりしてなかったり
ちょっと現実逃避に撮影しました。

砂泥の妖精 ツバサ・ゴカイ
ツバサゴカイ類の1種 Chaetopterus sp.


写真向かって右が頭で、背中側から撮影しております。


海底や干潟の砂や泥のなかに棲管を作って生きている多毛類(ゴカイの仲間)。
そうした棲管のなかには甲殻類や貝など小さな生物が暮らしていたりします。
共生生物かどうかはわかりませんが、こうした棲管や巣穴を作るゴカイ類には、種やグループによって棲管の作りが異なり、棲んでいる生物相も違ってくるといいます。
私も含め、こうした棲管をもったゴカイ類はそこに棲む他の生物目当てにゴカイ好き以外の人も注目するゴカイとなるわけです。


とにかく、もう何が何だかわからん体をしています。
ふにゃふにゃなうえに、粘液も出てきて、撮影のとき本当に内臓を扱っているような錯覚を受けました。
ただ、頭のあたりは結構筋肉質で、軟らかめの軟体動物のくらいの感触で、バター焼きしたらちょっと美味しそうなのではと思うくらいです。
しかし、頭から下はまとっている粘液のせいで、つまみあげても粘液をつまんでいるの大差がないくらいの感触です。全然ハリがない肉質。
一度つまみあげて水中からとりだそうとすると、自らの重みで頭から下がちぎれてしまいそうになります。

『触れたくても触れられない。たとえ触れることができても壊れてしまう』。
繊細で儚いさまは、まさに妖精。翼って名前についていますしね。

妖精といえば・・・
このツバサゴカイの中には、浮遊幼生もなかなかぶっとんだ形をしているものもいるそうです。
興味のある方はどうぞ。下記の論文にカラー写真が掲載されております。
Description and Relationships of Chaetopterus pugaporcinus, an Unusual Pelagic Polychaete (Annelida, Chaetopteridae)

軟らかくてちぎれやすい生物は他にもいっぱいいるのですが・・・
そのなかでもツバサゴカイは、あまり気持ち悪がられていないような気がします。

一般的に気持ち悪いグループ→その中で気持ち悪がられていない→グループ内でトップクラスの人気→目指せトップアイドル!

ながむし系のアイドル的存在って何でしょうかね?
知名度とか人気投票とか検索ヒット数とか調べられるんでしょうか?

毒にも薬にもならないことを考えながら今日はこのへんで
ではでは



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