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2010年06月06日

惑うマイマイ

どうも〜栗鼠栗です。
Han-zoとうんこくさいの両氏とともに沖縄島の南部の森を探索しました!
私だけコンパクトデジタルカメラというのが寂しいものでしたが…

両氏の素晴らしい写真が随時アップされると思うので、
それまで、お見苦しい写真でお許しください。


惑うマイマイ惑うマイマイ惑うマイマイ
惑うマイマイ
惑うマイマイ

カタツムリがいっぱいいた!

梅雨だからでしょうか、
オキナワウスカワマイマイやシュリマイマイやキセルガイなどいろんなカタツムリが見られました。

惑うマイマイ
惑うマイマイ惑うマイマイ
オキナワヤマタカマイマイ Satsuma (Luchuhadra) eucosmia eucosmia


琉球列島固有のオキナワヤマタカマイマイ亜属 Luchuhadraに属する樹上性のカタツムリ。
本種(以下:オキナワ)は種内で貝殻の色彩変異があり、大きく3タイプ『純白』『白に2本の帯』、『茶色に白帯』に分けられるそうです。
いろんな木についていたイメージがあるのですが、
ちゃんと見れば、好みの植物とかあったのかもしれません。

沖縄島南部には同じ亜属のアマノヤマタカマイマイ Satsuma (Luchuhadra) amanoiが生息しています。
アマノは貝殻が白く、殻高が高くカワニナみたいな感じなのですが…
明確に見分けるには生殖器の形態を見なければならないそうです。

さらに沖縄島浦添市以北にはシラユキヤマタカマイマイ Satsuma (Luchuhadra) largilliertiが棲息しています。
オキナワとシラユキは生殖器の形態で見分けられるそうですが…
こちらも種内で貝殻の色彩変異が多く、野外で両種を見分けるのは困難だそうです。


惑うマイマイ
パンダナマイマイ Bradybaena circulus


沖縄でよく見るカタツムリ。
しかし、同属にオナジマイマイ B. similarisタメトモマイマイ B. phaeogrammaという2種と見分けるのが、これまたやっかい。
パンダナマイマイの貝殻は比較的平たく、螺管の周縁が鈍く尖る(キールができる)傾向があるそうです。
写真の貝殻は比較的その特徴を持っていると思われるのだが…
やはり、生殖器の形態が重要視されるわけです。

惑うマイマイ
シュリケマイマイ Aegista elegantissima


知る人ぞ知る毛の生えたカタツムリ。
ここまで特徴的な貝殻を持つものはあまりいないはずです。


惑うマイマイ
シマアカザトウムシ Kilungius insulanus


カマキリのような特徴的な蝕肢をもつアカザトウムシ亜目のザトウムシ
初めて見た!
うんこくさい氏曰く、足を広げたら10cm近くのものもいるそうです。
その格好良さに見蕩れてしまいました。

沖縄島で報告されているアカザトウムシ亜目はシマアカザトウムシだけだそうです。
今回もあくまで種同定は暫定ということですので、流動的になることをご了承願います。


?!
惑うマイマイ
オガサワラリクヒモムシ? Geonemertes sp. cf. palaensis


気づいたら手についていた。
よって、どこにいたのか分からない。
コウガイビルなど陸上の扁形動物と思ったが、
この生き物は、頭部が丸く、平べったくない。
本来なら持ち帰って、よく観察してから結論をだすべきなのだが…
目撃情報をたくさんバラまけば、そのうちまた新たな情報が入るかもしれない…
そういった期待とか下心とか自慢話も含めての意地汚い記事であります…アレ?

もしかしたら、沖縄島でも結構見られるのかもしれない。
うむ。テンション上がるのに時間かかった。
こればっかりは本気で嬉しい。

参考文献;Kameda Y, Kato M. 2008. Systematic revision of the subgenus Luchuhadra (Pulmonata: Camaenidae: Satsuma) occurring in the central Ryukyu Archipelago. Venus 66(3-4): 127-145.
Suzuki, S. 1956 Kilungius tsutsuii n. sp., a new species of Laniatores (Opiliones) from Tokara Archipelago. Journal of Science of the Hiroshima University, Series B, Division 1 (Zoology), 16, 87–90, 6 figs.
Gibson, R. & J. Moore, 1998. Further observations on the genus Geonemertes with a description of a new species from the Philippine Islands. Hydrobiologia 365: 157–171
波部 忠重 1956 日本産陸産貝類の解剖的研究(5) : パンダナマイマイとタメトモマイマイ. 動物学雑誌 65(5), 188-190


告白すると…これ2度書きなんである。
どういうわけか、書いている途中で勝手にログアウトして、
書いていたものが抹消するという恐ろしいことに度々なる…
源泉徴収されたのですよ!
だんだんサブカルなネタがでてきて痛くなってきたので本日はこれにて…どぴゅう〜



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この記事へのコメント
さすが梅雨。
農家の敵にしてマニアック心を刺激する憎いやつらです。

そういえばこちらに来てからカタツムリまだ見てない。
まだ散策する時間取れていないし
現在都市部にいるからかもしれないけど……。
戻ったらそこら辺を散策しよう♪

ところで4cdさんは腰の形でカタツムリを同定できませんでしたっけ?
Posted by 蜜柑☆ at 2010年06月07日 00:27
シマアカザトウムシの10cmって言い過ぎやない?
俺が見たのはせいぜい6~7cmだと。

生殖器って言葉を大きくするのは、人格的に何か問題が有るからですか???

沖縄県産大型陸貝全種コンプってのは、夢ですね。俺は、ウロコケマイマイが今のところ一番お気に入り。
Posted by うんこくさい at 2010年06月07日 15:36
マイマイとか、ヤシガニとかムギとか画像検索すると何かサブカル的なもの(89時、失宇宙、たくあん)が真っ先に出てくる不思議。

ホラアナゴマオカチグサ!!
名前が長い。
とりあえず眼を見てみたい。
Posted by Han-Zo at 2010年06月07日 15:53
あれヒモムシやったんか!!
Posted by うんこくさい at 2010年06月08日 01:49
 
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