惑うマイマイ

植物班

2010年06月06日 20:44

どうも〜栗鼠栗です。
Han-zoとうんこくさいの両氏とともに沖縄島の南部の森を探索しました!
私だけコンパクトデジタルカメラというのが寂しいものでしたが…

両氏の素晴らしい写真が随時アップされると思うので、
それまで、お見苦しい写真でお許しください。




カタツムリがいっぱいいた!

梅雨だからでしょうか、
オキナワウスカワマイマイやシュリマイマイやキセルガイなどいろんなカタツムリが見られました。



オキナワヤマタカマイマイ Satsuma (Luchuhadra) eucosmia eucosmia


琉球列島固有のオキナワヤマタカマイマイ亜属 Luchuhadraに属する樹上性のカタツムリ。
本種(以下:オキナワ)は種内で貝殻の色彩変異があり、大きく3タイプ『純白』『白に2本の帯』、『茶色に白帯』に分けられるそうです。
いろんな木についていたイメージがあるのですが、
ちゃんと見れば、好みの植物とかあったのかもしれません。

沖縄島南部には同じ亜属のアマノヤマタカマイマイ Satsuma (Luchuhadra) amanoiが生息しています。
アマノは貝殻が白く、殻高が高くカワニナみたいな感じなのですが…
明確に見分けるには生殖器の形態を見なければならないそうです。

さらに沖縄島浦添市以北にはシラユキヤマタカマイマイ Satsuma (Luchuhadra) largilliertiが棲息しています。
オキナワとシラユキは生殖器の形態で見分けられるそうですが…
こちらも種内で貝殻の色彩変異が多く、野外で両種を見分けるのは困難だそうです。



パンダナマイマイ Bradybaena circulus


沖縄でよく見るカタツムリ。
しかし、同属にオナジマイマイ B. similarisタメトモマイマイ B. phaeogrammaという2種と見分けるのが、これまたやっかい。
パンダナマイマイの貝殻は比較的平たく、螺管の周縁が鈍く尖る(キールができる)傾向があるそうです。
写真の貝殻は比較的その特徴を持っていると思われるのだが…
やはり、生殖器の形態が重要視されるわけです。


シュリケマイマイ Aegista elegantissima


知る人ぞ知る毛の生えたカタツムリ。
ここまで特徴的な貝殻を持つものはあまりいないはずです。



シマアカザトウムシ Kilungius insulanus


カマキリのような特徴的な蝕肢をもつアカザトウムシ亜目のザトウムシ
初めて見た!
うんこくさい氏曰く、足を広げたら10cm近くのものもいるそうです。
その格好良さに見蕩れてしまいました。

沖縄島で報告されているアカザトウムシ亜目はシマアカザトウムシだけだそうです。
今回もあくまで種同定は暫定ということですので、流動的になることをご了承願います。


?!

オガサワラリクヒモムシ? Geonemertes sp. cf. palaensis


気づいたら手についていた。
よって、どこにいたのか分からない。
コウガイビルなど陸上の扁形動物と思ったが、
この生き物は、頭部が丸く、平べったくない。
本来なら持ち帰って、よく観察してから結論をだすべきなのだが…
目撃情報をたくさんバラまけば、そのうちまた新たな情報が入るかもしれない…
そういった期待とか下心とか自慢話も含めての意地汚い記事であります…アレ?

もしかしたら、沖縄島でも結構見られるのかもしれない。
うむ。テンション上がるのに時間かかった。
こればっかりは本気で嬉しい。

参考文献;Kameda Y, Kato M. 2008. Systematic revision of the subgenus Luchuhadra (Pulmonata: Camaenidae: Satsuma) occurring in the central Ryukyu Archipelago. Venus 66(3-4): 127-145.
Suzuki, S. 1956 Kilungius tsutsuii n. sp., a new species of Laniatores (Opiliones) from Tokara Archipelago. Journal of Science of the Hiroshima University, Series B, Division 1 (Zoology), 16, 87–90, 6 figs.
Gibson, R. & J. Moore, 1998. Further observations on the genus Geonemertes with a description of a new species from the Philippine Islands. Hydrobiologia 365: 157–171
波部 忠重 1956 日本産陸産貝類の解剖的研究(5) : パンダナマイマイとタメトモマイマイ. 動物学雑誌 65(5), 188-190


告白すると…これ2度書きなんである。
どういうわけか、書いている途中で勝手にログアウトして、
書いていたものが抹消するという恐ろしいことに度々なる…
源泉徴収されたのですよ!
だんだんサブカルなネタがでてきて痛くなってきたので本日はこれにて…どぴゅう〜
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