てぃーだブログ › 植物班のこぼれ話 › 旅行 › くめじまホヤ歩き 〜久米島という名の幻想郷〜

2010年06月18日

くめじまホヤ歩き 〜久米島という名の幻想郷〜

6/13~6/15の久米島から戻りました~栗鼠栗です。
いや~shas & psps には本当にお世話になりましたよ!
一応、調査という名目で、昼間は研究室の先生とともに行動していたわけです。

くめじまホヤ歩き 〜久米島という名の幻想郷〜くめじまホヤ歩き 〜久米島という名の幻想郷〜くめじまホヤ歩き 〜久米島という名の幻想郷〜くめじまホヤ歩き 〜久米島という名の幻想郷〜
くめじまホヤ歩き 〜久米島という名の幻想郷〜くめじまホヤ歩き 〜久米島という名の幻想郷〜くめじまホヤ歩き 〜久米島という名の幻想郷〜くめじまホヤ歩き 〜久米島という名の幻想郷〜

6月13日(日)


今からちょうど2年前・・・
久米島探訪記 ~タチムカウ 荒レ狂ウ海ノ証明~と同じポイント

ここには未記載種のホヤがいるとのことで、先生はホヤの採集・・・
まぁ、私にできることは、特にないらしいので、私自身の作業をする。
しかし、以前より格段に荒れている気がする。

くめじまホヤ歩き 〜久米島という名の幻想郷〜
Lissoclinum bistratum


先生の研究されているのは、こういった緑色(共生性の原核藻類由来)の群体性ホヤ
私が渾身の力を振り絞って撮影したホヤは、
未記載種ではなく、いわゆる既知種。

先生は未記載種が採集できたので
先生は民宿で採集した生物の麻酔&固定の作業が長くなるとのこと・・・


くめじまホヤ歩き 〜久米島という名の幻想郷〜
ツノメチゴガニ Tmethypocoelis ceratophora


というわけで、私は自由に行動させていただくことに・・・

狙う環境は河口干潟!
さぁ、愛しのヤドカリたちに会いに行こう!

『可愛い』・・・もうこれに尽きる
私の目の前で、両方のハサミを上にあげて・・・バンザーイ!ってする。
癒される・・・これも萌えなのだろうか・・・
とりあえず、
カニたちに癒されてからでも良いだろう・・・
膝から下が泥に埋まったこの体を引き上げるのは



くめじまホヤ歩き 〜久米島という名の幻想郷〜
シロサンゴヤドカリ Calcinus seurati


下半身がメタンガスと硫化水素の臭いを発している。
こうして書くと、人間の生理現象のようだが、私が粗相をしたわけではない。
泥との格闘に負けただけである。
敗走
そんなわけで、テトラポッドと白波がぶつかり、恐怖の重低音が響く場所で
ヤドカリの採集をすることにした。

上の写真のシロサンゴヤドカリはこうした環境で見られる。
普段、人が近づきにくい場所に生息するため、こうした環境にいるヤドカリは採集されにくい・・・
・・・はずだが、人間の主観の環境とはまた、異なるわけでして・・・一概には言えない。

くめじまホヤ歩き 〜久米島という名の幻想郷〜
ミルスベリヒユ Sesuvium portulacastrum


ひとしきりヤドカリと戯れた後に、小さな花に癒される・・・
というか、ちょうど小腹が空いたので、
葉を1枚失敬する。
・・・!
塩味が効いてて・・・旨し!


夜、時間が空いたので
shas & psps邸に、お邪魔する。
記念撮影も忘れて、ベラベラ話す。
名目上フィールド下見として、夜の外出許可をもらったが・・・
日付変わっちゃった!テヘッ☆
おまけに、pspsからマンガを借りる!いえーい!

一応、話し終えた後に、フィールドの下見に行ったが・・・
自分が怖がりであることを再認識。
10分もいられなかった。怖かった・・・

その夜は、pspsから借りたマンガを読んで・・・何時に寝たか覚えていない。


6月14日(月)


朝一番に行ってみたい場所を先生に聞かれたので、
年末年始、久米島にお邪魔したとき、
Han-zoとshasとで磯歩きをした思い出の場所へ向かう。
海草が広がる遠浅の環境・・・

くめじまホヤ歩き 〜久米島という名の幻想郷〜
サメハダホシムシ? Phascolosoma sp. cf. scolops


ホシムシ君には会えたけど・・・
とにかく流れが強くて、
石をひっくり返して生き物を探そうものなら
石の下にいる生き物たちは
わ~~~~~~~~~~~~~~~・・・
ってな感じで流されていく。

この場にふさわしくない巨大生物、
それが自分自身であることような気にさせる・・・そんな場所


くめじまホヤ歩き 〜久米島という名の幻想郷〜
ルリマダラシオマネキ Uca tetragonon


私のへタレっぷりに見かねた先生が、
私を河口干潟へ連れてってくださった。

しかし、どうにもお目当てのヤドカリがいない・・・
こちらはツメナガヨコバサミ Clibanarius longitarsusが少しいるだけ・・・
そして、例によって関係のない生物の写真を撮影する。
見栄えがいいって素晴らしい!

さらに見かねた先生が、私を別のポイントに連れてってくださるも・・・
結果は同じく、手ぶら


くめじまホヤ歩き 〜久米島という名の幻想郷〜
Trididemnum cyclops


次は本気出す!

alwaysフルスロットルのつもりだが、モチベーションばかりは無意識のうちに調整できていないんだ!
たぶん・・・
曰くつきの場所とは言っても、フィールドに罪はない・・・
フィン返せ!この野郎!

すぐ上の写真のホヤがたくさんいた。
しかし、こうしたホヤを自然下で同定するのは、それこそ至難の業
私は私でヤドカリ探し・・・

くめじまホヤ歩き 〜久米島という名の幻想郷〜
ネジレヤドカリ属の一種 Turleania saliense


何とか採集できたヤドカリ。
造礁サンゴで陰になった砂地にいた。

Turleaniaという属名にはちょっとした曰くがあるのだそうな…
最初、フランスのLaurentiさんから懸名し、Laurentiaという属名が与えられたそうです。
ところが、既にLaurentiaという属名は使われていることが発覚…
というわけで、Laurentiaは有効でないということになり
Laurentiaを綴りをごちゃごちゃ入れ替えて、Turleaniaとなったのだそうです。
種小名のsalienceはあえてここで書く必要もないかもしれない…
インターネットって便利だな〜

海からあがると、
スーツが破けるわ…
眼鏡のビスが折れて、片方だけ伊達眼鏡になるわ…
ケチがつくとはこういう状況なのだろうか?



くめじまホヤ歩き 〜久米島という名の幻想郷〜
クメトカゲモドキ Goniurosaurus kuroiwae yamashinae


以前に出会っていても会えばやっぱり嬉しい!
車を出していただいたpspsに感謝!

夕方にはレンタカーを返してしまったので、
ゆっくり漫画を読んでダラダラ過ごしていたのだが…
日が沈むと、無性に外に出たくなる。
ちょっと、懐中電灯を借りて、1人でホタル館までぶらぶら歩こうと思うが…
本気で怖じ気づいた!怖い!暗いのホント怖い!
急遽pspsを呼び出すことにする。
pspsが快く車を出してくれることに、歓喜!
サンキュー!

そんなわけで
pspsと夜のドライブを堪能する。
キング、キング○イナー!
ハハハ!音楽の力は素晴らしい!ぜんぜん怖くない!
林道をノリノリで走り、pspsから貰ったパインをむさぼる!甘い!


だんだん、霧が濃くなる…
濃いってもんじゃない!
ハイビームにすると、霧が照り返してくる!
そういや、昨晩shasが「久米島は幻想郷だ!」とは言っていたが…このことなのか?!
これ、1人で運転してたら泣いていたな〜たぶん
2人だからはしゃぎつつも、幻想的な雰囲気にひたることができた。
pspsありがとう!

私は、この幻想的な風景をどこかで見たような気がしてくる。
それは、小学生のときにやったゲームの一場面。
具体的には、スーパードンキーコングのステージの1つ毒ガストンネル。
(スーパードンキーコング2なら霧の森があるけど、あれより毒ガスな感じ)
毒ガスといっても、別に毒ガスでダメージを受けるわけではないので、
程良い難易度の楽しいステージだったことを覚えている。
小学生のとき、あのBGMがクセになり結構好きだった。
かーん…こーん…という残響のような軽い音とサビに入ってメロディがノってくるのが魅力的。
でも、ステージに思い出があると、思い出補正がかかっているのは否定できない…

そんなゲーム脳な私とクメトカゲモドキが出くわしたわけです。
うん…さしずめクリッターか?
毒ガストンネルはスリッパーがいっぱい出てきて楽しいのに…
今回、ヘビに出くわしませんでした…う〜む


工場とか最後のステップとか森のBGMも大好きなんだが…
やっぱりキングクルール戦はカッコいい!
でも、2の方がBGMは最高峰なのだと思ってしまうやも…いやいやいや


こうして、リアルとバーチャルの見分けがつかなくなったので、
日付が変わる前に就寝することにした。


6/15(火)


朝起きて、準備をして、忘れ物ないか確認して…
サラバ!幻想郷!


…あれ?

水筒忘れた…



終われ


Special thanks:研究室の先生&師匠、shas&psps、
7/10 Trididemnum cyclopsの同定を同じ研究室のN氏(ホヤ研究)にしていただきました!ありがとうございます!


どぴゅう〜



同じカテゴリー(旅行)の記事
ちんちろりん
ちんちろりん(2012-03-15 23:25)


Posted by 植物班 at 21:59│Comments(2)旅行
この記事へのコメント
お疲れ様です。
相変わらずに濃い調査ですね(笑)

しかし、一年間は久米島にいたはずなのに見たことのない生き物ばかり。
やはり人間は見たいものばかり見ているのだなぁと思ふ。

とりあえずTrididemnum sp. cf. cyclopsは見てると何か美味しそうに見えてくる不思議。
Posted by 蜜柑☆ at 2010年06月21日 08:34
久米島懐かしい。

研究室の先生とも仲良くてなによりです。

帰ったあとは何もなかったんですか?
Posted by うんこくさい at 2010年06月22日 11:54
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

QRコード
QRCODE
アクセスカウンタ
読者登録
メールアドレスを入力して登録する事で、このブログの新着エントリーをメールでお届けいたします。解除は→こちら
現在の読者数 3人
プロフィール
植物班
植物班
現在、5人でまた~り更新しています。過度な期待はしないで下さい。誤同定などありましたら指摘して頂けるとありがたいです。連絡先はこちら⇒ mail: syokuvutufun ☆ gmail.com ☆のところをアットマークにかえてください。