2016年01月28日
ご無沙汰
どーも
うんこくさいです。皆さんご無沙汰しております。また適当に書いて適当にコメントしてくださいよ。
3月ぐらいに沖縄に行きたいですわ。誰か泊めてください。魚とってきてエンゲル係数抑えますので。
最近チョ~ハマったイケてる事。ズバリ、ヤシ酒です。2016年はヤシ酒ですよ?そこのあなた、ヤシ酒って知ってますか?ヤシ酒とは
濱屋悦次著
筆者は農学の研究者で本業の傍ら、若いころマルコポーロの東方見聞録で読んだヤシ酒に思いを馳せる。研究で訪れる南の地でコツコツとヤシ酒の調査を続け、植物生理学的な切り口を交えたヤシ酒をめぐる物語である。
ヤシ酒に関する文献はこれまでいくつか読んできたのですが、他の本とこの本の違う所、それは著者が農学研究者であり植物の専門家だという所です。初めてヤシ酒の事を知った時、ヤシの木の溢れ滴る樹液を壺に集めるだけで美味しい酒が手に入るというマルコポーロの話が信じられなくて、著者はヤシ酒に憧れてしまいます。それから、ヤシからなぜ簡単にお酒を得ることができるのかと言うメカニズムについて探っていく物語が始まります。僕が他の本を読んで、そういうものなのかと流してしまったところにこの著者は疑問を持ち、追求していく姿勢に感銘を受けました。これまで読んだ本では、ヤシ樹液が発酵する原理やヤシ樹液を採取する手順にはスポットが当てられていたものの、ヤシがなぜ高糖度の樹液を流すのかと言う点に深く触れているものは見たことがありませんでした。筆者が主に興味深く観察したのは、世界一のヤシ酒生産量を誇るスリランカでヤシ樹液採取に利用されている、キトゥルヤシ、パルミラヤシ、ココヤシの3種類。ヤシ酒は基本的に未熟な花序を切断して、その切断面から流れ落ちる樹液を毎朝晩集め、集めるごとに切り口を薄く削って新鮮な切断面をつくるという行為の繰り返しになります。1つの花序から何ヶ月も日に10リットル前後の樹液を採取することができ、樹液取りの職人は素手で毎日何十本ものヤシに登って樹液を集めるそうです。ヤシの種類ごとに樹液の採取の仕方が異なり、それぞれの異なる生態特性と樹液を出すメカニズムをよく考察しています。著者の専門が植物生理学でないことや、勢力的に調査を始めたのが高齢になってからで自らヤシに登るわけにもいかないので実験的に証明された結論には至ってませんが、集めた資料や観察からここまで考察できるものなのかと感心させられます。
ヤシの樹液をとる手順は他の多くの紹介よりも、実は複雑であるということもこの本を読んで初めて知ったことです。多くの観察者は数ヶ月に渡るヤシ樹液採集の一部しか観察していないのだろうと思います。採取して数日から数週間は樹液が出ず、それからだんだん樹液の量が増えていくのです。その事実には、なぜ高糖度の樹液が流れ出るのかという生理学的な謎を解く鍵が隠されているのでした。
長々と書きましたが、これほど僕がこの本に魅了された理由はやはり、自分でもヤシ酒を飲んでみたい、ヤシ樹液を採取してみたいという思いからだと確信しています。ヤシ酒が大好きになった筆者が書くヤシ酒にまつわる生々しい体験や、もしヤシ酒を自分で作るにはどうしたら良いのかという情報がふんだんに盛り込まれていて、今日にでも近くのヤシを切りに行こう!と思わせるような一冊なのです。気になった方は是非おすすめしますよ。
ちなみに、ヤシ酒をかってに作ったら法律違反になると思うのでやるなら内緒で作ることをお勧めしますわ。あと、人の家のヤシを勝手に切るのもやめたほうがいいと思います。
四国はまだまだ寒い冬。大寒過ぎて間もないのでヤシ科の植物の大半は葉が黄色くなって元気なさそうに見えます。暖かくなって新しい花序を出す頃にヤシ酒チャレンジしてみようかな。ちなみに本にはワジュロの樹液採取を行ってみたところ、かなり少量しか採取出来ず酒を作るにはあまりにも少なかったそうです。この辺りはおそらくワジュロの生態的特性に原因があるように思われるので、四国に植栽されている他の耐寒性ヤシでチャレンジしたいところ。ここ最近ヤシばかりに目を奪われてしまい、四国のヤシ相(!?)がわかってきました。これまで見てきたのは、路地ではワジュロ、トウジュロ、カナリーヤシ、ヤタイヤシ、ワシントンヤシモドキ、ワシントンヤシ、ビロウ(実は自生!)、未同定のヤシ科sp.、室内ではシュロチク、カンノンチク、テーブルヤシ、シンノウヤシです。暖かくなるのが待ちどおしい・・・・。
この本に沖縄時代にであっていたら・・・と毎日のように考えますね。今となっては遅いけれど。
クロツグ、ビロウ、ヤエヤマヤシ、ニッパヤシ、ココヤシ、ミツヤヤシ、トックリヤシ、トックリヤシモドキ、クジャクヤシ、ジョウオウヤシ、ダイオウヤシ、アレカヤシ、カンノンチク、ユスラヤシ、ワシントンヤシモドキ・・・
大学周りにちょっと思いつくだけでこんなにヤシがあったのになあ。はあ~
では
うんこくさいです。皆さんご無沙汰しております。また適当に書いて適当にコメントしてくださいよ。
3月ぐらいに沖縄に行きたいですわ。誰か泊めてください。魚とってきてエンゲル係数抑えますので。
最近チョ~ハマったイケてる事。ズバリ、ヤシ酒です。2016年はヤシ酒ですよ?そこのあなた、ヤシ酒って知ってますか?ヤシ酒とは
濱屋悦次著
筆者は農学の研究者で本業の傍ら、若いころマルコポーロの東方見聞録で読んだヤシ酒に思いを馳せる。研究で訪れる南の地でコツコツとヤシ酒の調査を続け、植物生理学的な切り口を交えたヤシ酒をめぐる物語である。
ヤシ酒に関する文献はこれまでいくつか読んできたのですが、他の本とこの本の違う所、それは著者が農学研究者であり植物の専門家だという所です。初めてヤシ酒の事を知った時、ヤシの木の溢れ滴る樹液を壺に集めるだけで美味しい酒が手に入るというマルコポーロの話が信じられなくて、著者はヤシ酒に憧れてしまいます。それから、ヤシからなぜ簡単にお酒を得ることができるのかと言うメカニズムについて探っていく物語が始まります。僕が他の本を読んで、そういうものなのかと流してしまったところにこの著者は疑問を持ち、追求していく姿勢に感銘を受けました。これまで読んだ本では、ヤシ樹液が発酵する原理やヤシ樹液を採取する手順にはスポットが当てられていたものの、ヤシがなぜ高糖度の樹液を流すのかと言う点に深く触れているものは見たことがありませんでした。筆者が主に興味深く観察したのは、世界一のヤシ酒生産量を誇るスリランカでヤシ樹液採取に利用されている、キトゥルヤシ、パルミラヤシ、ココヤシの3種類。ヤシ酒は基本的に未熟な花序を切断して、その切断面から流れ落ちる樹液を毎朝晩集め、集めるごとに切り口を薄く削って新鮮な切断面をつくるという行為の繰り返しになります。1つの花序から何ヶ月も日に10リットル前後の樹液を採取することができ、樹液取りの職人は素手で毎日何十本ものヤシに登って樹液を集めるそうです。ヤシの種類ごとに樹液の採取の仕方が異なり、それぞれの異なる生態特性と樹液を出すメカニズムをよく考察しています。著者の専門が植物生理学でないことや、勢力的に調査を始めたのが高齢になってからで自らヤシに登るわけにもいかないので実験的に証明された結論には至ってませんが、集めた資料や観察からここまで考察できるものなのかと感心させられます。
ヤシの樹液をとる手順は他の多くの紹介よりも、実は複雑であるということもこの本を読んで初めて知ったことです。多くの観察者は数ヶ月に渡るヤシ樹液採集の一部しか観察していないのだろうと思います。採取して数日から数週間は樹液が出ず、それからだんだん樹液の量が増えていくのです。その事実には、なぜ高糖度の樹液が流れ出るのかという生理学的な謎を解く鍵が隠されているのでした。
長々と書きましたが、これほど僕がこの本に魅了された理由はやはり、自分でもヤシ酒を飲んでみたい、ヤシ樹液を採取してみたいという思いからだと確信しています。ヤシ酒が大好きになった筆者が書くヤシ酒にまつわる生々しい体験や、もしヤシ酒を自分で作るにはどうしたら良いのかという情報がふんだんに盛り込まれていて、今日にでも近くのヤシを切りに行こう!と思わせるような一冊なのです。気になった方は是非おすすめしますよ。
ちなみに、ヤシ酒をかってに作ったら法律違反になると思うのでやるなら内緒で作ることをお勧めしますわ。あと、人の家のヤシを勝手に切るのもやめたほうがいいと思います。
四国はまだまだ寒い冬。大寒過ぎて間もないのでヤシ科の植物の大半は葉が黄色くなって元気なさそうに見えます。暖かくなって新しい花序を出す頃にヤシ酒チャレンジしてみようかな。ちなみに本にはワジュロの樹液採取を行ってみたところ、かなり少量しか採取出来ず酒を作るにはあまりにも少なかったそうです。この辺りはおそらくワジュロの生態的特性に原因があるように思われるので、四国に植栽されている他の耐寒性ヤシでチャレンジしたいところ。ここ最近ヤシばかりに目を奪われてしまい、四国のヤシ相(!?)がわかってきました。これまで見てきたのは、路地ではワジュロ、トウジュロ、カナリーヤシ、ヤタイヤシ、ワシントンヤシモドキ、ワシントンヤシ、ビロウ(実は自生!)、未同定のヤシ科sp.、室内ではシュロチク、カンノンチク、テーブルヤシ、シンノウヤシです。暖かくなるのが待ちどおしい・・・・。
この本に沖縄時代にであっていたら・・・と毎日のように考えますね。今となっては遅いけれど。
クロツグ、ビロウ、ヤエヤマヤシ、ニッパヤシ、ココヤシ、ミツヤヤシ、トックリヤシ、トックリヤシモドキ、クジャクヤシ、ジョウオウヤシ、ダイオウヤシ、アレカヤシ、カンノンチク、ユスラヤシ、ワシントンヤシモドキ・・・
大学周りにちょっと思いつくだけでこんなにヤシがあったのになあ。はあ~
では
Posted by 植物班 at 23:32│Comments(6)
│駄文
この記事へのコメント
Han-Zoです。お久ですー。
ヤシ酒、飲みてー!!
ヤシ酒、飲みてー!!
Posted by 植物班 at 2016年02月24日 15:57
やっぱり、樹液とったら枯れちゃうのん?
Posted by Han-Zo at 2016年02月29日 09:22
枯れませんよ。半年とか一年とか毎日2回とれるらしいですわ
Posted by 植物班 at 2016年03月01日 00:00
おう。そうなんや!!
ヤシ酒、おもしろそうですね。
ところで、スマホが天寿を全うされました。
ヤシ酒、おもしろそうですね。
ところで、スマホが天寿を全うされました。
Posted by 植物班 at 2016年03月02日 10:34
トイレに落としたんとちゃうんですか?早めに復活させてくださいね。 うんこ
Posted by 植物班 at 2016年03月02日 11:20
仕事中(泥上げ)に、水の中に落としたんです。ふぁーーーーーー。
Posted by 植物班 at 2016年03月03日 10:04