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2010年06月07日

フエ物語

おはようございます こんにちは こんばんわ。
蜜柑☆です。

なにやら更新ラッシュで俺得ブログ。
異邦において友人の言葉は心に染み入るものです。

なにやら妙に褒められて疑心暗鬼になっているこの頃ですが
一ヶ月ほど研修続きで創作活動を行っていなかったのが原因だろうと思われます。

そんな積もりに積もった創作分ですが

†今日切れます†



4日。
眠い。
とにかく眠いのだ。

時差ぼけや若干の緊張の中眠れず、ハードディスク内の動画などをぼんやりと見ていたら三時間ほどしか床にはつけなかった。
ベビーベッドの上のくるくる1ダースか、あるいは淡々とした歴史教師三年分ほどの眠さが豚のごとき猛進をしている。
頭の中はねぶた祭りである。

ぐっすりできるのなら永眠してもかまわないぐらい眠いが、そうすることはできない。
これから飛行機に乗らなければならないからだ。
目的地は歴史のある古都 フエ。
とんだ萌えキャラである。
テンション上がった。

これから話を進める前にフエのについて説明をする必要があるだろう。

フエはベトナム中部にある都市で、ハノイとホー・チミンの中間あたりに位置する。
最後のベトナム王朝があった場所であり、ベトナム戦争時の最前線であった。
都市の中央にパフュームリバー(香江)が流れ、川の向こう側に広大な王宮が居を構えている。
二年に一度ある大きなフェスティバルでは世界各国からボランティアで歌舞団が来越し、多数の観光客も集まる。
また宮廷料理から庶民料理まで多数の料理でも知られ、王朝時代の廟など観光名所も少なくない。
なお名前の由来は化の中国読みが変化したものとされている。

そんな天然キャラが突発的事態に対応しきれず驚きのあまりつい口にしてしまったような都市に上司のお供で向かうことになった。
上司に逆らえない平社員のような風体だが、なかなかできない貴重な体験なので心から感謝をしている。

朝五時ごろから宿を出て空港に向かい、目の前の外人がなにやら十分以上もチェックインに時間をかけ、飛行機に乗る前に何度も何度もパスポートを見せながらようやく飛行機に乗り込んだ。

   にゃーにゃーにゃー!
       (ネコっ!!)


若干被り気味である。
むろん、飛行機の座席にネコがいることはありえず、赤子の声なのであろう。
似ているという話をよく聞くが、それにしても聞き間違うぐらいそっくりであった。
テンションだだ上がる。

飛行機もようやく地上から離れ、ゆっくりと寝ようと思う。
前の座席の男が座席を後ろへと傾けた。
そんなことは気にしていられないぐらい眠かったのだが、ふと見ると左手の薬指の付け根に漢字が書かれている。
卒だ。

これは一体どういう意味だろう。
もうあれか、不浄からの卒業でカレーを食べた後○○も容赦せずに処理してしまうぜとか、右手どころか左手すら恋人から卒業してやる、などという決意の表れだろうか。

そんなことを考えていたら飛行機はフエ空港へと到着していた。
一時間経っていた。
テンション下がる。

しかしテンションを下げてばかりもいられない。
フエはベトナムの中でも料理に特色のある町であるらしい。
本業を考えれば一食とて無駄にはできない。
決してベトナム料理以外を口にはしないぞと心に誓った。

ホテルにつくと、朝食がまだだったのでルームサービスを頼むことにした。
クラブサンドを注文した。

『舌の根が乾かぬうち』とは先人も上手いことを言ったものだ。
ありがたく使わせてもらうことにする。
舌の根も乾かぬうちにクラブサンドで舌鼓を打った。

25cm程度のフランスパンが横から一直線に切れ込みを入れられ、間にはベーコンによく焼かれた目玉焼き、トマトや大き目のきゅうり、レタスがはさまれている。
がぶりとかぶりつくと、口の中で野菜の食感とベーコンの塩気、卵の旨みをパンが優しく包んでくれる。
ベトナムはフランス領だったこともあり、パンなどの食材はとても一般的であるらしい。
だからいいのだ。
デザートには切られたスイカとパイナップル。
ハノイへの機内食でもフルーツは同じようなものだった。
今がちょうど季節なのであろうか。

そうして一息ついたら午前中は休憩し、午後から人と会ったりして移動することに。
行く先々は無計かゲフンゲフン、行き当たりばったゲフンゲフン、とにかくその時点で最良の行動を考えて移動する。

途中市場によった。
朝食がゆっくりだということもあり、果物を買って軽く腹ごなしというわけである。

道を歩いているとラグビーボールの縦横高さを2倍ずつ拡大したようなものを半分ほどに割っていた。
ジャックフルーツだ。沖縄ではパラミツとも言う。
その巨大さに目を奪われながらも市場の入り口まで行くと、入り口でおばちゃんたちが野菜や果物の皮をむくなど下ごしらえをしていた。
道端でこういった光景を目にすると、異邦へきたのだと強く意識させられる。

狭い市場の中を歩きながら、途中途中で果物を試食したり買ったりした。
ライチや、それに毛が生えたようなランブータン、仏の頭のようなシャカトウなど。
シャカトウは以前食べたものより甘みが強烈ではなく、よく熟れたものは桃のような香りがしてたまらない味だった。
また握りこぶし半個ほどの小さなりんごも固めのなしのような食感で、丸かじりをすると程よい量だった。

連れ合いの方が爪楊枝がほしいというので戻りながらちらちらと見ていると、透明なパック詰めをされた爪楊枝が山と積まれていた。
少し多いかとも思われたが、鼻を近づけてみるとよい香りがする。
どうやらシナモンで作られた爪楊枝らしい。
結局お土産で10パックほど買っていかれた。
一緒になって買おうかと思ったけれど買いそびれてしまった。
テンション下がる。

その後ちょこちょこと訪問を済ませ、泊まるところとは別のちょっとお高いホテルで晩の食事を取ることになった。
通訳をお願いしている学生さんに注文をしてもらう。
出てきたものはバインクォック(うろ覚え)、揚げ春巻き、豚肉とイチジクの炒め物、牛肉の葉巻炒めである。
バイン・クォックはベトナムのお好み焼きのようなバイン・セオに似ていたが、皮がカリカリになり、甘くてピーナツの風味がするタレをつけて食べた。
スナックと食事の中間のような上品な美味しさがあった。
豚肉とイチジクの炒め物も面白い。
ゴマの入った薄く揚げてある米のせんべいの上にのっけてぱりぱりと食べる。
フエの宮廷料理らしい。
イチジクと豚肉は見た目が似通っていて見た目には違いがわかりにくいが、口にしてみると食感の対比がユニークである。
本日一番当たりだと思ったのが牛肉の葉巻炒めだ。一口サイズで葉に包まれた牛肉をかみ締めると、中から旨みのたっぷり詰まった汁があふれ出す。お酒のおつまみになんか最高だろう。付け合せのラッキョウも甘酢の配合が違うのか独特な味をしていた。

その後、フェスティバルのリハーサルがあるというのでそれを見学した。
どうやら明日から始まるらしい。
それを楽しみにしながらもう寝る。

参考文献;岡村ゆかり.1998.ベトナムご飯まるごと案内

前回書き忘れていたので追加しておきます。
主婦の力強さを感じることのできる一冊です。
ベトナム料理のレシピもちょこちょこ載っていてお勧めですよ。



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Posted by 植物班 at 02:54│Comments(5)社会勉強!
この記事へのコメント
しえーん

 シャカトウがうまかったのか!! そのシャカトウの種ほしい。おくってー。
Posted by shas at 2010年06月07日 21:17
フエ(Hue)ってちょうどベトナムの中間あたりなんですね。

詳しい地名まで書いてあるのでGoogleEarthで旅行気分ですよ。Thank you!!& 支援!!

シャカトウ(バンレイシ:Annona squamosa L.)は個人的に甘すぎる印象があったんですけど、熟れると桃のような香りですかぁ。こんど試しに買ってみます。

リンゴ“小さくて硬め”って書いてあったけど何か原種もそんな感じだったような?

シナモンで作った楊枝ですか。贅沢ですね。(^^)

そして、豚肉とイチジクの炒め物ッ!!Ficus炒めるんスか!!
是非食べてみたい。

まぁ、何にしても言いたいことは種、種、種!! 種をお願いします。
Posted by Han-Zo at 2010年06月08日 11:59
果物の種はもちゲット。
あまり量はないけれど持ち帰りますよっと。
Posted by 蜜柑☆ at 2010年06月09日 10:31
Han-Zoです。
朝鮮ではイチジク茶なるものがあるそうですね。(^^)
Posted by 植物班植物班 at 2010年06月09日 12:33
シナモンの爪楊枝・・・ええなぁ(メルヘン)
息も甘い香りになるんですかね~

薬指の文字も気になります。
まさか、伏線でしょうか(笑)

イチジクの炒め物も食べてみたいですね~
イチジクはベトナムでも栽培されているのでしょうかね。
実は別種のイチジク属の一種が利用されていたら興味深いですね。
これからも楽しみですよ。ではでは
Posted by 4cd at 2010年06月10日 23:20
 
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